桐生の左官、海を越える 野村裕司さん 第9回 思い出のラオス
思い返してみれば、何かとラオスとは縁があったようだ。 野村さんが東南アジア3カ国への左官技術伝道者になる数年前のことだ。埼玉県行田市のものつくり大学に東南アジア8カ国から左官技術の研修生を集めて講座が開かれたことがあった...
思い返してみれば、何かとラオスとは縁があったようだ。 野村さんが東南アジア3カ国への左官技術伝道者になる数年前のことだ。埼玉県行田市のものつくり大学に東南アジア8カ国から左官技術の研修生を集めて講座が開かれたことがあった...
1度目と2度目のラオス行きでは、日本の技能検定3級のシステム、実技試験のやり方を伝えようとした。カンボジアで伝えようとしたことと同じである。架台を用意して受験者にはその上に1㎝塗り重ねる作業を課す。 カンボジアの2倍の時...
カンボジアでの野村さんの仕事は2015年1月17日午前中に終わった。その日の午後、野村さんはプノンペン国際空港を飛び立った。だが、目的地は日本ではなかった。ミャンマー最大の都市、ヤンゴンである。18日〜24日まで、この国...
教官たちの試技が終わると、今度は9人の生徒に技能検定3級の実技試験をやらせてみた。1人の持ち時間は1時間である。この間に下地に厚さ1㎝のモルタルを塗る。 訓練生たちが作業を始めた。野村さんは通訳についてもらって会場を歩き...
4日目。技能検定制度の説明はこの日の午前中まで続いた。野村さんの出番が来たのはこの日の午後である。実技試験の実技を教えなければならない。 まず、野村さんが模範を示した。 再び図で説明する。 最初の作業は墨出しである。この...